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江戸の景観を今に残す奈良井宿で、文化的価値を担う施設「BYAKU Narai(ビャクナライ)」が2023年8月4日に増床リニューアルオープン@塩尻市

公開日:2023/08/30

 塩尻市と大手ゼネコンによる古民家再生プロジェクトにより、2021年に奈良井宿に誕生した分散型宿泊施設「びゃくならい」。重要伝統的建造物群をリノベーションしたり、2023年版「世界のベストレストラン50」で日本のレストラン最上位の21位を獲得した「傅(でん)」の長谷川在佑(はせがわ・ざいゆう)シェフが、開業期の料理監修を行ったりと、オープン時から注目を集めた同施設が、開業2周年のタイミングで新たに古民家を改修し増床リニューアルしました。


新しく誕生したのは、築150年を越える大きな土蔵が目を引く、部屋食スタイルでくつろげる「島茂屋(しまもや)」の3部屋と、築200年を越える歴史的建造物で、伝統的家屋として特定物件にも指定されている、プライベートサウナ付きの一棟貸し古民家「かね上屋(かねかみや)」の2棟4部屋です。すべて露天風呂付きで、奈良井宿の風情を愉しめる造りになっています。

写真は「島茂屋(しまもや)」にある客室「百十五」。大きな土蔵を活かした、太い梁が印象的な部屋。1階にリビングと水回り、2階はベッドスペースになっています。
 

木曽の山々を眺めながら入れる客室露天。いつでも好きなときに自由に湯浴みを楽しめるなんて、なんて贅沢なひとときなんでしょう!

「島茂屋(しまもや)」に宿泊すると、夕食は、レストラン「嵓 kura」で提供している新郷土料理を、部屋食スタイルにアレンジした専用メニューを、自身が泊まるお部屋でゆっくりと楽しむことができます。ゆったりとくつろぎながら、プライベートな空間で素敵なディナーを。 


普段生活している中ではなかなか目にしない貴重な建物たち。歴史ある町並みにすっと溶け込んでいますが、室内のインテリアや調度品はスタイリッシュで、「古いのに新しい」そんな印象を持ちます。非日常を味わいに足を伸ばしてみてはいかがでしょう。

歴史ある佇まいが目を引く奈良井宿の町並み



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「島茂屋(しまもや)」にある客室「百十五」に試泊してきました!

試泊したのは、「島茂屋(しまもや)」で最も歴史の深い、奈良井宿でも類稀な大きさを誇る土蔵を活かした客室の「百十五」。1階にリビングダイニングスペース、2階にベッドスペースがある、広さ89㎡のお部屋です!

客室露天も付いていて、なんとも贅沢!木曽の山々を眺めながら、自分の好きなタイミングでお風呂が楽しめるなんて、幸せすぎる~!

さきほど紹介した通り、「島茂屋(しまもや)」に泊まると、夕食はお部屋で楽しめるのですが、今回の試泊では、レストラン「嵓 kura」でいただきました。「BYAKU Narai(ビャク ナライ)」の自慢の料理を、余すことなくご紹介いたします!

レセプションを通り、アプローチを抜けた先に、レストラン「嵓 kura」があります。かつての「杉の森酒造」を再生した「suginomori brewery」が隣接されていて、ガラス越しに酒造りを見ながら食事ができるという、なんとも珍しく、特別な空間です。

料理長には塩尻の野菜に惚れ込んで移住した「ラ・メゾン・グルマンディーズ」の友森隆司シェフを迎え、地域に根ざした新しい食体験を提案しています。

夕食は、季節の地域食材を用いた新郷土料理(コース・8皿程度)。テーブルに付くとお品書きが用意されていますが、具体的な料理やメニュー名といった類の記載がありません。

「お客様に、『どんな料理が出てくるんだろう!』とワクワクしてもらいたい、というシェフのアイデアなんです」と、総支配人の髙山京平さん。確かに、こちらを見ても、どんな料理か、想像がつきません!

一品目に書かれているのは、「清香(せいこう)」。
「一体なにが出てくるんだろう!」とワクワクしてしながら待っていると、出てきたのは、とうもろこしのすり流しです。とうもろこしの甘さがダイレクトに伝わる、シンプルなお料理です。

そして、ニ品目は、「暮らし」。説明には、“信州の「暮らし」に馴染み深い定番料理を「嵓 kura」流に”とあります。
さて、皆さん、なにが出てきたと思いますか??
正解はこちら!

そうです!おやきです!!可愛らしいミニサイズのおやきが出てきました。さらに驚いたのが、その中身!なんと、うなぎとナスが具材に使われているんです。しかも合う!

今回、お料理に合わせたペアリングも一緒に楽しみました。おやきに合わせたのは、長野県佐久市の日本酒「澤の花(さわのはな)」の超辛口純米吟醸「ささら」。おやきの油っこさが辛口の日本酒に、これまた合う!

うなぎのおやきも初めてですが、おやきと一緒に日本酒を飲んだのも、わたし初めてです(笑)。
ニ品目にして、もうワクワクしっぱなしです。次はどんな料理&お酒が出てくるのでしょう!

三品目は「水明」。説明に“魚”という文字が見えるので、どうやら魚料理のようです。

提供されたのは、「シナノユキマス」のお刺し身です。造り醤油で和えた、長野県信濃町産のじゅんさいとオクラがのっています。じゅんさいと言えば、秋田県が有名ですが、信濃町でも生産しているなんて、知らなかったです!これは貴重ですね。
お酒は、長野県塩尻市のワイナリー「ドメーヌ コーセイ」のロゼを合わせます。


四品目は「伝承」。説明には、“奈良井の祭りや冠婚葬祭、大事な食卓に供される鯉を「伝承」”とあります。

個人的に鯉は苦手ですが、こちらはまったくクセがなく食べやすい!カリッと揚げてあるので、サクサク食べられちゃいます。枝豆が散らされ、鯉の下には、火を通したキュウリが敷かれています。

お酒は、いま注目の酒蔵「山三酒造(やまさんしゅぞう)」の「山霞(やまかすみ)」。「山三酒造」は、長野県上田市で1867年に創業した日本酒蔵で、2015年より休眠状態でしたが、2023年2月から日本酒づくりを再開しました。
さわやかで飲みやすい日本酒です!いまさらですが、毎回提供される料理の器や酒器がいちいち可愛くて、キュンキュンしっぱなしです!

続きましては、
五品目は、「里山」。“大地の恵みをひとつひとつ炊き合わせた「里山」の野生”ということです。
わたしはこれを読んで、「煮物が出てくるのかな?」と思った凡人です☹

長谷川シェフが、このタイミングで煮物を出すわけないですよね!出てきたのは、サラダです!野菜を揚げたり、炊いたりと、素材の味わいを余すことなく楽しめる一皿です。奥に見えるのは、「みそパウダー」。野菜をちょんちょんと付けて食べると、味噌の風味が広がります。

これに合わせるお酒がすごかった\(^o^)/
木曽五木のジントニックです。ひのきなどの木の香りがすごいっ!

六品目は、お肉料理です。
信州牛肉を使った含め煮が提供されました。塩やワサビでいただきます!
すみません、もうこの頃から、酔っ払ってしまっていて、料理のメモが読めない字体になっている・・・

気を取り直して、七品目。締めのごはんです!これはとっても楽しみにしていました!レストラン「嵓kura」のお料理の看板とも言える、土鍋ごはんです!

木曽のイワナを天ぷらに。そこに青じそで香り付け。土鍋で炊きたての状態を見せてくれたのですが、興奮しすぎて、撮影を忘れました・・・(T_T)

なので、上の写真は、混ぜたあとのもの。美味しくて一粒も残したくなかったのですが、思いとは裏腹に、お腹はパンパン!「おにぎりにしましょうか?」という優しいご配慮に、ありがたく便乗いたしました。

そしたら、こんなかわいい入れ物に入れてくれましたよ♪

最後に、デザートをいただいて、素敵なディナーが終了いたしました。

夜の奈良井宿はとっても良い雰囲気。昼間は活気のある通りも、夜は静寂に包まれています。レストランを後にし、今宵のお部屋「百十五」に戻り、眠りにつきました。


おはようございます!!
楽しみにしていた朝食の時間です!昨夜、たくさん食べたのに、もうお腹が空いているって、我ながらすごい・・・。では、いざ、レストランへ!

これまた素敵な御膳で提供されました(^o^)
シェフ自家製の醤油麹をのせた奴、モロッコインゲンの胡麻和え、おかひじきのおひたし、茄子の煮浸し、川中島納豆、炊合せ、お漬物です。
ごはんは、塩尻の農家さんから仕入れているというササニシキ、木曽町の「小池麹店」の味噌を使ったお味噌汁です。

さらに、信州サーモンの焼き魚に、

信州産ブランド卵を使った卵焼きです!ふっわふわです!

おいしい朝食をいただいて、朝からパワーチャージできました。

朝の奈良井宿をパチリ。こんな風情ある宿場町で存在感を放つ宿「BYAKU Narai(ビャク ナライ)」。みなさんも非日常を体験しに、ぜひ訪れてみてくださいね。

BYAKU Narai(ビャク ナライ)

●住所
長野県塩尻市奈良井551
●電話
0264-34-3001
●チェックイン・アウト
IN15時、OUT11時
●料金
1泊朝夕付40,000円~
●HP
byaku.site


※本記事は雑誌「月刊長野Komachi」(2023年8月25日発売号)の内容を転載したものに、加筆したものです

画像・文章の無断転載は固く禁じます。
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