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海から最も遠い佐久市で朝獲れ魚介を提供したい!
長野県・蓼科山に抱かれた山麓丘陵地帯である佐久市望月地区。ここに、日本海や太平洋の朝獲れ魚介を取り扱う店があるとは、にわかに信じがたい。しかも、鮮魚専門店ではなくスーパーの一角で。その店とは、国道142号沿いに店を構える老舗「スーパー えちごや」。
実際に足を運んでみると、太平洋で水揚げされた近海魚の寿司や、日本海から届く珍しい地魚の刺身など、鮮魚料理店さながらの品ぞろえに目をみはります。毎年、年末年始になると桶盛りの寿司や刺身を求めて、鮮魚コーナーには長い行列ができるほどの人気ぶり。今回は評判の地元スーパーの魅力をご紹介します。

※この記事は長野Komachi2025年1月号に掲載されたものです。商品および価格は取材時のものです。

まぐろは毎日入荷。この道40年のベテラン職人がまぐろの熟成度を見極め、手際よくさばいていきます。
「スーパー えちごや」は、開業当初から産地直送の魚介を取りそろえていたわけではなく、「魚なら、えちごや」といわれるまでには長年の試行錯誤があったのだとか。
「えちごや」の歴史は、明治中期開業の「越後屋商店」までさかのぼります。その名の通り新潟県にルーツをもち、干物や塩漬けを扱う海産物商として佐久市で商いを始めのがはじまり。昭和中期にスーパーに業務転換。「冷凍まぐろは使わない」というポリシーはありつつも、魚介を産直で仕入れるルートはありませんでした。
その端緒を開いたのが、現在5代目社長を務める熊木茂雄さん。入社後、「“海岸線から一番遠い地点”があるこの街で、朝獲れ魚介を売れたらおもしろい!港町へおいしい魚を食べに行く体験を、もっと身近に楽しんでほしい」と一念発起。

「スーパーえちごや」代表取締役社長 熊木茂雄さん
くまき・しげお/大学卒業後、株式会社越後屋入社。野菜部門を担当後、鮮魚部門の販促改革に尽力。
新潟・静岡から届く、最高鮮度の海の幸!生マグロへの揺るぎないこだわり
5代目社長の熊木さん自ら新潟県の卸売市場に足を運び、仲卸や漁師との関係をきずいて、新潟県で魚介を買い付け、自社の冷蔵車で直接仕入れられる仕組みをつくりあげました。朝獲れ魚介をチルドで運ぶため、店に到着してもドリップが出ることはなく、朝9時30分の開店時には鮮度抜群の寿司や刺身が店頭にならびます。

冷凍まぐろは解凍によって旨みが逃げやすいため、「えちごや」では生まぐろにこだわり続けています。
しかし、熊木社長の頭を悩ませたのが、日本海ならではの漁業事情でした。
夏は、海水温の上昇によって漁獲量が減る「夏枯れ」が起こりやすいのです。しかも7月から9月の禁漁期間の仕入れは回遊魚が中心。冬季はあんこうや海老など海の幸が豊富な半面、しけで船が出ないことも多い。安定して魚介を仕入れるには、一年を通じて近海魚が獲れる太平洋からのルートを確保する必要がありました。折しも中部横断自動車道が順次開通区間を伸ばし、太平洋と佐久市との時間的距離は短縮。熊木社長はルート開拓に奔走しましたが、条件の合う取引相手が見つからず、計画は行き詰まりました。
そんな時、光明となったのが「丸松水産 下諏訪店」との出会いでした。「丸松水産」は、静岡中央卸売市場を拠点に、駿河湾近海で獲れた魚介を中南信エリアに卸す専門業者。今春、下諏訪町に「丸松市場食堂」を開店したことでも話題を呼んだため、長野県の南信地域では名前を知る人も多いかもしれません。2023年に「丸松水産」とのビジネスマッチングが実現。「えちごや」に太平洋近海の魚介もならぶことに。

まぐろは柵や刺身、丼などさまざまな形で提供しており、どれもコストパフォーマンス抜群!
魚種と鮮度で人々に感動体験を提供したい!
「何よりも質を大切にしたい」と熊木社長

「深夜3時までにLINEで発注すれば、午前中には届けてくれるんですよ」と熊木社長。入荷情報は、社長自らインスタグラムで随時発信しており、「今日、アップされていた商品はまだありますか?」と須坂市や群馬県から駆け付けるリピーターもいるといいます。
12月は魚好きにとって口福な季節。「えちごや」でも地魚のほか、さわやかな香りが特長の「かぼすブリ」や「オーロラサーモン」など、ブランド魚の仕入れを予定しています。銀だらを刺身で提供することもあり、「白身の上品な甘さと、脂のとろけるような食感は生でしか味わえない!」とリピーターを驚かせています。2024年末は、駿河湾で水揚げされた伊勢海老も店頭に。
「多彩な魚種を仕入れることにも力を入れていますが、何よりも質を大切にしたい」と語る熊木社長。「漁港で、血抜きなどの下処理が抜群にうまい漁師と出会ったんですよ。自分で丹念に処理した魚がぞんざいに扱われることを避けるために直販したい、と聞いて。丸松水産経由で仕入れられることになりました。少し値は張りますが、その価値は十分あります」。
漁師の情熱を受けて、「えちごや」のバックヤードでは日々、熟練の職人が腕を振るっています。「少しでも状態が悪ければ刺身にしない」と、鮮度へのこだわりは譲れません。



まぐろに関しては熟成の見極めが味を左右するといいます。「鮮度の高いまぐろをおろしてから2日ほど冷蔵庫で寝かせると、わーっと美しい色が出てくるんですよ。旨みが極限まで引き出された合図です」と職人の清水さん。
まぐろの寿司や丼は「えちごや」の看板商品。品質を保証できるよう三重県のブランドにこだわり、丼は1000円前後、中トロ入りの寿司も1300円前後というお値打ちで提供しています。また、年末や母の日、父の日には、まぐろの解体ショーも開催。カマのプレゼント企画やインスタグラムの中継も行なわれ、毎年多くのお客さんで賑わいます。

着実にファンを増やしているお店ですが、熊木社長にはまだまだ実現したいビジョンがあるといいます。「静岡からピチピチのしらすを生きたまま仕入れたいですね。それができたら最高ですよ」。
昭和中期の開業時には夢にも想像できなかったことが、そう遠くない日に実現するかもしれません。

青果売り場では、夏は嬬恋村直送のキャベツ、秋は長和町のきのこ採り名人から仕入れる松茸など、地産地消の食材が並びます。冬野菜は鍋料理にも最適。



お惣菜や弁当も人気♪オードブルの予約注文にも対応しています。

※長野Komachi2025年1月号に掲載された記事を転載したものです。商品および価格は取材時のものです。
●住所
長野県佐久市協和2343
●電話
0267-53-2056
●営業時間
9ː30~19ː30
●定休日
月曜
●駐車場
80台
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