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9/28(土)~11/17(日)上田市立美術館にて開催中の美術展「第9回 山本鼎版画大賞展」に潜入!自由すぎる版画表現にふれ新たな美術の扉が開く!?@長野県上田市

公開日:2024/10/25

[PR]上田市立美術館

9/28(土)~12/22(日)の約3か月間、長野県上田市にある複合文化施設、サントミューゼ 上田市立美術館にて開催中の、「版画(PRINT)」と「農民美術(CRAFT)」にまつわる展示やワークショップを集めたアートフェスティバル、『PRINTS&CRAFTS UEDA』。

その目玉企画の一つ、「第9回 山本鼎版画大賞展」は、
名前の通り「第9回 山本鼎版画大賞」の応募作の中から選ばれた作品が展示されている特別展で、作品数はなんと157点!

「版画」というと学校の美術の授業や彫刻刀のイメージが強い方も多いかもしれませんが、そんな思い込みを鮮やかに裏切ってくれる、ボリュームたっぷりの楽しい展示です。

学芸員さんいわく、
「157点全てを頑張って観ようとすると大変なので、好きなものを好きなだけ鑑賞するのがおすすめです。さらに数回に分けて来れば、全ての作品をしっかりと味わうことができますよ。そのための共通券でもあるので、ゲットして期間中何度でも足を運んでみてくださいね。」とのこと。

▼共通券についてはこちらをチェック!

そんな同展の面白いポイントやおすすめの楽しみ方をご紹介♪
ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。


「山本鼎版画大賞展」とは?

山本鼎版画大賞展は、上田市で活動し版画の魅力を広めた山本鼎(やまもとかなえ)の功績を記念して、1999年から3年ごとに開催される公募展です。現代の版画家たちが新しい表現に挑戦する場を提供することを目的に設立され今年で第9回目を迎えました。

応募条件は「版による表現を行ったもの」。
簡単に言うと、版画技術を用いて制作された作品のことです。版画技術とは、木版、銅版、リトグラフなど、さまざまな材料や方法を使ってデザインや絵を“版”にして、紙や布などに印刷する手法で、
ゼロから筆などで絵を描いていくのではなく、何かしら「印刷されたもの」と言えばイメージしやすいでしょうか。

日本国内国籍・年齢不問。プロ・アマも問わない同賞に、応募されてきたのが全部で271作品。

その中から選ばれた157人の作家の作品が一堂に集まり、今回展示されています。また、今年から新たに「平置き」作品も対象となり、さらに多様で革新的な版画が楽しめるようになりました。


まずはチケットを購入。共通券の場合は、入口で日付のスタンプを押してもらえます。
これでこの日1日は展示室に出入り自由。自分のペースで楽しめます。

展示室の入口にスタンプスポットを発見。さっそく押しちゃいましょう。

展示エリアにはいくつも部屋があり、作品がランダムに並んでいます。
ランダムなので、どの作品から、どんな順番で観て回ってもOK。

楽しみ方は自由&無限大なのですが、せっかくなので注目するともっと楽しくなるポイントを3つご紹介します。


ポイント1:キャプションに注目

キャプションとは、作品の横にあるタイトルや作者名、使用した画材などが書かれているプレートのこと。

他の美術展でも必ずあるキャプションですが、普通だと全作品の中の主要な数点に解説が付いています。ただ、この展覧会では、ほぼ全ての作品に作家のコメントが付いているんです。

丁寧に作品の解説をしてくれている人もいれば、詩のような言葉が一行だけの人もいて、スタイルが人それぞれ。

「これを描いているんだ!」と答え合わせをしたり、「さらにわからなくなったぞ…」と混乱したり(笑)。より一層作品が面白くなること間違いなし。

また、もうひとつ注目したいのがQRコード。読み込むと作家の公式HPやSNSに飛べて、気になった作家をその場でフォローできるんです。


ポイント2:版種に注目

キャプションに注目して鑑賞していく際には、ぜひ“版種”にも注目を。

版種とは、版表現の中でもどの手法を使ったのか、というもの。
「木版」「リトグラフ」「シルクスクリーン」「銅版」などがあります。(展示室の入口に用語を解説してくれたパンフレットも置いてあるので、詳しく知りたい方は活用してくださいね。)

上の2作品はどちらも「木版」、つまり、木に絵柄を彫ってプリントした作品ですが、
かたや透明感があって、かたや力強さを感じる作品。同じ手法でも表現は多様であることがわかります。

また「銅版」になると、金属を加工して版を作るためか、より繊細な線を出せるようです。

こちらの作品、よく見ると厚みがあることがわかるでしょうか。
何か板状のものをを切って貼り付けているのかと思いきや、おそらく何度も何度も印刷することでインクを重ねて、立体的にしているのではないか、とのこと。

(実際のところは作家の方に聞かないとわかりませんが、いいんです。あれこれ好き勝手に想像するのが鑑賞の醍醐味です。)

友人や家族と見て回り、「これは何で作られているのだろう?」「これは何を表現しているのだろう?」と一緒に考えてみるのも楽しいのではないでしょうか。


ポイント3:立体作品はいろんな角度から!

今年から応募可能になった、「平置き」作品。壁に掛けるのではなく、置いて鑑賞する作品のことで、今年の大賞作品も平置きの作品なんです。

細かいところにまで込められた感情や意図があって、じっくりと見てしまいます。なぜこんな形にしたのだろう?と考えてみるのも面白いですよ。

こちらもインクを塗り重ねたのであろう、文字が飛び出しているような作品。
なぜ作者はインクを塗り重ねたのか…ぜひ実物を見て想像を膨らませてみてください。

ほかにも多くの平置き作品が展示されており、そのどれもが版画のイメージを覆す革新的な作品たち。ぜひ色んな角度から鑑賞してみてくださいね。


また、隣接した展示室には歴代の受賞作品を集めた展示や、山本鼎のコレクション展示も行われています。

「山本鼎版画大賞展 歴代大賞作品展」では版画表現の変遷を観ることができ、

常設の「山本鼎コレクション展示」では、フェスティバルに合わせいつもより版画や農民美術を多めに展開。

タブレットで彫刻体験ができるミニコーナーも!ぜひ力作を残してみて。

さらに2階の廊下部分では関連展示も。

長和町にて約300年前から伝わる「立岩和紙」を現代に伝える活動や制作風景、創作和紙や作品などが展示されていたり、
上田女子短期大学で行われた「デザインの学び」の成果展示や、フェスティバルの関連企画として行われたワークショップにて参加者の皆さんが作った作品などを観ることができるので、合わせて覗いてみて。スタンプスポットもありますよ。


12月まで楽しい企画がまだまだ続く『PRINTS&CRAFTS UEDA』ですが、「第9回 山本鼎版画大賞」は11/17(日)まで。三年に一度の版画の祭典を、ぜひお見逃しなく。

PRINTS&CRAFTS UEDA
●期間
2024年9月28日(土)~12月22日(日)
※11月18日(月)~11月29日(金)は展示替えのため休み
●会場
サントミューゼ 上田市立美術館 2階展示室ほか
●時間
9時~17時(最終入場は16時30分まで)
※11/17(日)のみ16時閉館
●休館日
火曜日(祝日の場合はその翌日)
●観覧料
◇第9回山本鼎版画大賞展期間当日券(9/28(土)~11/17(日))
一般(高校生以上) 500円
小・中学生 200円
◇第49回全国大学版画展期間当日券(11/30(土)~12/22(日))
一般(高校生以上) 300円
小・中学生 200円
◇両期間共通券(スタンプラリーあり)
一般(高校生以上) 700円
小・中学生 300円
※期間中各3回まで、開催中の上記有料展覧会場へ入場可
●HP
https://www.santomyuze.com/museum/
https://www.santomyuze.com/printsandcrafts_ueda/(イベント特設サイト)
●お問い合わせ
0268-27-2300(上田市立美術館)

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