江戸時代から「一生に一度はお伊勢参り」と言われた聖地・伊勢神宮。遠く離れているように見えて、長野県とは古くから深いご縁で結ばれていました。1300年続く神聖なお祭り「式年遷宮(しきねんせんぐう)」が節目の年を迎える今こそ、長野と伊勢を結ぶ心の道をたどる旅へ、出かけてみませんか。
Index
▶伊勢を満喫する体験プラン
▶2000年の歴史を有する、日本人の心のふるさと「伊勢神宮」
20年に一度の”神様のお引越し”、伊勢神宮最大のお祭り「式年遷宮」とは?
▶伊勢の旅は、禊の地「二見浦」からはじまる
二見興玉神社/BonTin cafe 禊
▶おかげさまの心に出会う伊勢の町並み「おはらい町・おかげ横丁」
赤福本店/伊勢角屋麦酒 内宮前店/いもんね 伊勢内宮前本店/おみやげや/ふくすけ
▶伊勢の台所として栄えた商人の町「河崎」
NIPPONIA HOTEL 伊勢河崎 商人町/河崎 川の駅

伊勢を満喫する体験プラン


最大1,200円相当のグルメクーポンで、参拝とともに伊勢の名物を満喫できる「伊勢神宮内宮前 グルっと満喫クーポン」や、ガイドの案内と伊勢神宮を歩いて、2000年の歴史を感じる「プライベートガイドとめぐる伊勢神宮」など、伊勢を楽しむ多彩な体験プランをご用意!町歩きやグルメ、参拝や御朱印巡りまで、旅の目的に合わせて満喫してください!
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2000年の歴史を有する、日本人の心のふるさと「伊勢神宮」

“お伊勢さん”の名前で親しまれる伊勢神宮は、皇室のご祖先であり私たち日本人の総氏神・天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祀る、全国の神社の中でも特別なお宮です。天照大御神を祀る内宮(ないくう)と、衣食住をはじめあらゆる産業の守り神・豊受大御神(とようけのおおみかみ)を祀る外宮(げくう)を中心とした125の宮社から成り、神域として守られてきた広大な森に包まれています。
そんな伊勢神宮と長野県に、実は深い繋がりがあることをご存知ですか?なんと式年遷宮では、御神木として木曽ヒノキが使われているのです。伐り出されたヒノキは上松町、大桑村、南木曽町と木曽川に沿って各地で賑やかな奉祝行事を繰り広げながら伊勢神宮へと運ばれます。
このほかにも長野には、地域の代表者が五穀豊穣や安全を願い参拝する「伊勢講」と呼ばれる伝統行事や、遠く離れた場所から伊勢神宮を拝むために設けられた「遥拝所」としての神社が数多く存在。
こうした文化的な繋がりを知ることで、伊勢を巡るひとときがよりいっそう豊かで心に響く体験になるはずです。

内宮、外宮は決して同格ではなく、内宮が最も尊い伊勢神宮の中心とされています。そのため伊勢神宮のお祭りはまず、天照大御神の食事を司る豊受大御神がいる外宮で食事を奉ることからはじまります。この順序に倣って、参拝は外宮から内宮の順にお参りをするのが古くからの習わしです。御神前では心を整え、日々の恵みに対する感謝の気持ちを捧げましょう。丁寧に祈ることが大切です。




太陽にも例えられる天照大御神を祀る「伊勢神宮 内宮」。約2,000年前、天照大御神を祀るのにふさわしい場所を探していた第11代垂仁天皇の皇女・倭姫命(やまとひめのみこと)が、長旅の末に辿り着いたのが伊勢でした。その際、天照大御神から「神の風が吹く伊勢の国は、遠い海の向こうにある世界からいくつもの波が寄せられ、辺境の地ではあるけど、とても美しいところなので私はこの国に住もうと思う」というお告げを受けて、この地に祀ったとされています。ご神体は、皇位の印として受け継がれる三種の神器のひとつ「八咫鏡(やたのかがみ)」。五十鈴川に架かる宇治橋をわたり、長い参道を進んで神域へ向かいます。




約1500年の歴史を持つ「伊勢神宮 外宮」。天照大御神が、「ひとりで食事をするのは寂しい」と豊受大御神を呼び寄せたのが外宮のはじまりです。それ以来、外宮では毎日朝夕の二度、神々へ食事を供える「大御饌祭(おおみけさい)」が絶えることなく行われています。お祭りを滞りなく行うために、米や酒、野菜に果物、魚、海藻、さらに塩にいたるまで、神様へ捧げる品々はなんと敷地内ですべて自給自足。捧げられた食事は後にお祭りの参加者で分け合います。自然から恵みをいただき、お返しをして、また恵みをいただく。この巡りが、長きにわたりお祭りを続けていくうえで非常に大切になるのです。
20年に一度の”神様のお引越し”、伊勢神宮最大のお祭り「式年遷宮」とは?

伊勢神宮には、内宮と外宮のそれぞれにまったく同じ広さの敷地が隣接しています。「式年遷宮」は、20年に一度そこに新しい社殿を建て、神様にお引越しをしてもらうお祭りです。その準備には8年あまりの歳月をかけ、神様の衣装や調度品などもすべて一新します。これは、いつまでも若々しく瑞々しい状態を保つことで、永くあり続けることを目指す「常若(とこわか)」の精神を表しています。伝統や文化、そして職人の技と心を後世に伝え、自然の恵みと人のつながりを日々の中で感じていく。そんな価値観が、式年遷宮を通じて人々の中に育まれているのです。
63回目となる式年遷宮は2033年秋。神様を新しい社殿にお迎えする最も重要な儀式「遷御(せんぎょ)の儀」に向けて、2025年からさまざまなお祭りや行事が開催されています。

●住所
内宮:三重県伊勢市宇治館町1、外宮:三重県伊勢市豊川町279
●電話
0596-24-1111(神宮司庁)
●参拝時間
1~4、9月:5時~18時、5~8月:5時~19時、10~12月:5時~17時
●HP
https://www.isejingu.or.jp/
伊勢の旅は、禊の地「二見浦」からはじまる

二見浦は伊勢市二見町に広がる海岸で、寄り添うように顔を出す大小の岩「夫婦岩(めおといわ)」が有名な景勝地です。背後に音無山、正面には伊勢湾越しに知多・渥美半島を望み、古くから伊勢神宮参拝前の「禊の地」としてされてきました。夏は夫婦岩の間から昇る朝日が、秋冬は澄み渡った空に月が昇る美しい景色に出会えます。
二見興玉神社




開運や家内安全、交通安全のご利益があるとされる猿田彦大神を祀る神社。夫婦円満や縁結びの象徴「夫婦岩」は、沖合に鎮まる霊石「興玉神石」と日の大神(太陽)を拝む鳥居の役割を果たしています。境内には、猿田彦大神のお使いとされる二見蛙が多数奉納されており、これは「無事にかえる」「お金がかえる」「若がえる」などの意味が込められているそう。また、古くから伊勢神宮を参拝する前に、二見浦の海水で心身を清める「浜参宮」という習わしがあり、現在でも多くの人がこの地を伊勢参りの出発点としています。
●住所
三重県伊勢市二見町江575
●電話
0596-43-2020(9時~16時)
●参拝時間
終日参拝可、授与所7時~16時45分(11月~2月は~16時15分)
●HP
https://futamiokitamajinja.or.jp/
BonTin cafe 禊




目の前に広がる伊勢湾を臨みながら、自家焙煎コーヒーや焼菓子が味わえるカフェ。ドリップコーヒー(650円~)のほか、4~10月限定で「本日の水出しコーヒー」(650円)を提供。ダークチョコのようなコクと甘い余韻の「夫婦岩ブレンド」(中深煎り)を定番に、豆は季節ごとに入れ替え。デニッシュのように生地を重ねて焼いた自家製スコーンや、大葉とラッキョウがアクセントのタマゴサラダを全粒粉パンで挟んだ「興玉サンド」(850円)など軽食も用意しています。テイクアウトして潮風を感じながら散策するのも楽しいです。
●住所
三重県伊勢市二見町江575 二見興玉神社内
●電話
0596-63-5936
●営業時間
9時~17時 ※7~9月は軽食のテイクアウトを休止
●定休日
金曜
●席数
16席
https://www.instagram.com/bontin_cafe_misogi/?igsh=MTNxcHh2eGRqcmpwMQ%3D%3D&utm_source=qr#
おかげさまの心に出会う伊勢の町並み「おはらい町・おかげ横丁」




内宮の鳥居前町として賑わう「おはらい町」には、昔ながらの風情を残す飲食店や土産物屋が建ち並んでいます。その中心地に広がるのが、江戸から明治期の町並みを移築・再現した「おかげ横丁」です。地元グルメやお土産探しなど、伊勢の暮らしや文化に触れる散策を楽しんでください。
●住所
おはらい町:各店舗による、おかげ横丁:三重県伊勢市宇治中之切町52
●電話
おはらい町:0596-65-6091 (伊勢市駅観光案内所)、おかげ横丁:0596-23-8838(おかげ横丁総合案内)
●営業時間
おかげ横丁:9時30分~17時 ※季節により異なる
●HP
おはらい町:https://ise-kanko.jp/purpose/oharaimachi-okageyokocho/
おかげ横丁:https://okageyokocho.com/
赤福本店




300年以上にわたり、伊勢神宮の名物として親しまれてきた「赤福餅」。小豆本来の風味を生かした上品な甘さとなめらかな舌触りが魅力で、参拝のお土産としても人気です。お餅に使うもち米は、うるち米の混入を防ぐために契約農家のもち米専作団地で栽培されたものだけを使用。ふっくらと弾力のある杵つき餅と、雑味を取り除いたまろやかなこしあんを、「餅入れさん」と呼ばれる女性職人が繊細な指先でひとつずつ手づくりしていきます。写真は「赤福餅 2個(ほうじ茶付き)」(400円)。本店では朱塗りのかまどで沸かしたお湯でほうじ茶を淹れてくれます。
●住所
三重県伊勢市宇治中之切町26
●電話
0596-22-7000 (総合案内)
●営業時間
5時~17時 ※繁忙期は変動の場合あり
●定休日
なし
●席数
約50名(イートインスペースあり)
●HP
https://www.akafuku.co.jp/
伊勢角屋麦酒 内宮前店




クラフトビールメーカーの直営店。「The International Brewing Award」で4大会連続金賞実績のあるビールと、三重県鳥羽市から仕入れる新鮮な牡蠣料理を提供しています。柑橘系のさわやかな香り、クリアな苦味とコクのバランスに優れた「ペールエール」、ほのかにスパイシーな香りが爽やかな「ヒメホワイト」、トロピカルフルーツのような香りと味わいの「ねこにひき®」など、飲み比べも楽しんでください(カップ590円)。毎日手仕込みするカキフライ(4粒750円)は衣のおいしさにもこだわり、自家製のタルタルソースや醤油とも相性抜群です。
●住所
三重県伊勢市宇治今在家町東賀集楽34
●電話
0596-23-8773
●営業時間
店頭10時~17時、店内11時~17時(16時30分LO)※季節により異なる
●定休日
なし
●席数
店内76席(店頭にベンチあり)
●HP
https://okageyokocho.com/main/tenpo/biyagura/
いもんね 伊勢内宮前本店




パティシエ兼店主・橘 麻衣さんが、故郷・伊勢志摩への恩返しを胸に開発した「ジェラ餅®」(二段790円~)は、「餅街道」とも呼ばれる参宮街道の新たな名物として誕生しました。おいしさはもちろん、特にこだわっているのが口溶け。ひと口頬張れば、なめらかな自家製ジェラートと柔らかい餅が一体となって、とろけるような食感を楽しめます。ジェラートは奥深い旨味を活かした地元産ほし芋のほか、伊勢抹茶やほうじ茶、マイヤーレモンといった三重県ならではのフレーバーも。栗や桜など、季節限定フレーバーも見逃せません。
●住所
三重県伊勢市宇治今在家町54
●電話
0596-67-6128
●営業時間
10時30分~17時、土・日曜、祝日10時~
●定休日
なし ※臨時休業あり
●席数
約30席
●HP
https://imonne.jp/
●オンラインショップ
https://shop.imonne.jp/
おみやげや




江戸時代、「おかげ様」で叶った伊勢参り「おかげ参り」が庶民の間でブームになりました。『おみやげや』では、当時、病気などの理由で参拝できない主人の代わりに伊勢神宮へ向かったとされる忠犬をモチーフにした「おかげ犬」グッズを中心に販売しています。人気の「おかげ犬みくじ」(400円)をはじめ、ぬいぐるみやトートバッグ、手ぬぐいなど様々な商品を展開。おかげ横丁の案内所としての役割も果たしており、授乳室やコインロッカーが利用できます。
●住所
三重県伊勢市宇治中之切町52
●電話
0596-23-8838
●営業時間
9時30分~17時 ※季節により異なる
●定休日
なし
●HP
https://okageyokocho.com/main/tenpo/omiyage/
ふくすけ




伊勢の旅に欠かせない名物「伊勢うどん」。江戸時代、伊勢神宮を目指し長旅をしてきた参拝客のために、胃腸に優しい食事として振る舞われたのがはじまりとされています。『ふくすけ』の伊勢うどんは、やわらかくもっちりとした食感の太麺と、鰹・昆布・椎茸で香りよく仕上げたたっぷりの出汁に、たまり醤油を合わせた自家製タレが自慢。写真の「月見伊勢うどん」(750円)のほか、天ぷら、めかぶ、とろろ、松阪牛肉、カレーなど、トッピングも豊富です。職人が仕込んだ手打ち麺も数量限定で提供しています。
●住所
三重県伊勢市宇治中之切町52
●電話
0596-23-8807
●営業時間
10時~17時(16時30分LO)※季節により異なる
●定休日
なし
●席数
約100席
●HP
https://okageyokocho.com/main/tenpo/fukusuke/
伊勢の台所として栄えた商人の町「河崎」

伊勢市の中心を流れる勢田川の中流域に広がる町。黒塗りの蔵や伝統的な切妻・妻入り様式の商家が建ち並び、江戸時代には伊勢神宮の参拝客を支える問屋街として栄えました。現在も河崎本通りを中心に、カフェやイタリアン、寿司屋、海鮮居酒屋など、地域に根ざした様々な店が当時の面影を今に伝えています。
NIPPONIA HOTEL 伊勢河崎 商人町




河崎の町に点在する歴史ある町家や蔵を客室として保存・改修した分散型ホテル。ここでは単なる滞在ではなく、町全体を巡ることで地域の文化や魅力に触れる新しい宿泊体験が提供されています。チェックイン時には、河崎の歴史や建築に加え、地元ならではの情報も案内。滞在を通じて河崎の価値を再発見し、伊勢神宮参拝の意味もより深く感じられます。朝食では、伊勢神宮で神様にお供えする神撰にちなんだ食材を用いたメニューを提供。使われる食材の背景を知ることで、伊勢神宮の歴史や文化にも自然と触れられます。早朝参拝をする宿泊者には一連のスケジュールを提案するなど、スタッフの柔軟なサービスも魅力のひとつです。
●住所
三重県伊勢市河崎2-14-12
●電話
0120-210-289(VMG総合窓口11時~20時)
●営業時間
チェックイン15時~20時、チェックアウト~11時
●HP
https://vmg-isekawasaki.com/
江戸・明治期に建築された蔵7棟、町家2棟からなる、河崎の歴史文化交流のための拠点。河崎を代表する商家「小川酒店」を再生した施設で、国の登録有形文化財に指定されています。当時の雰囲気を残す母屋や茶室、カフェ、雑貨店のほか、伊勢と河崎の歴史・文化に関する資料を展示。また、明治42年から昭和50年代にかけて製造販売していた「エスサイダー」のろ過施設も残っています。そんな幻の炭酸飲料の復刻版は、爽やかな酸味とすっきりとした甘みの懐かしい味わいが魅力。レトロなラベルデザインで、お土産にもぴったりです。
河崎 川の駅

勢田川沿いにある蔵を再利用した船着き場。どこか懐かしさを感じさせる駅舎風の建物は、かつて伊勢市内を走っていた路面電車の駅をイメージして造られたもので、今では撮影スポットとして人気です。2階の展示室では昭和初期の町並みや河崎の歴史を紹介しており、当時の人々の暮らしぶりを感じることができます。かつてこの周辺の商家では、まるで車庫のように船を蔵に横付けし、人や荷物を出入りさせていたそう。現在は護岸が整備され、その面影はなくなりましたが、当時の風情を今に伝える景観は守られています。
●住所
三重県伊勢市河崎2-24-9
●開放時間
9時30分~17時
●定休日
火曜(祝日の場合は翌日)
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