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【長野の新店パン屋】チェコから来た小さなベーカリー「Mikeš – ミケシュ」9月オープン!在日チェコ人オーナーが“おばあちゃん”直伝のパンと焼菓子を提供@長野県 原村
公開日:2025/10/01
中央道諏訪南ICから車で約7分。雄大な八ヶ岳連峰を望む原村の一隅に、2025年9月19日にオープンしたパン屋「Mikeš – ミケシュ」。
オーナーご夫妻は、在日チェコ人のロベルト・スロボダさんと、チェコ政府観光局公認の親善アンバサダーとしてチェコの魅力を発信する奥さま。チェコ人のご友人からも好評というチェコの伝統的なパンや焼き菓子を購入できるのはもちろん、実は長野県と共通点が多いチェコの文化にも触れることができるお店です。

ロベルトさんの手がけるパンは、大阪・関西万博チェコ館のレストランにも出品するなど、大注目のベーカリー。

気になる店名の「Mikeš」ですが、実はチェコの絵本作家ヨゼフ・ラダの絵本に登場する黒猫「ミケシュ」から名付けられたもの。手作りした看板の中央に描かれた黒猫「ミケシュ」の絵が目印です。
〈Index〉
▶オーナーはチェコ出身・ロベルトさんご夫妻
▶チェコの祖母直伝のパンを提供
▶チェコの伝統を感じるお菓子
▶チェコの魅力や文化に触れられる店内
▶お店のデータとMAP
◆オーナーはチェコ出身・ロベルトさんご夫妻

店を営むのは、チェコ出身のロベルトさんと、東京都出身の奥さま。
ロベルトさんの祖母の家は「豚やガチョウ、ヤギなどを飼い、庭にはアンズやベリー、クルミの木、畑ではライ麦を育てているような、本当に自然豊かなところでした」と奥さま。日本へ移住する前はアイルランドで暮らし、帰国する際には自然豊かな白馬や大町へ立ち寄ってから東京へ向かっていたというご夫妻。
長野県へ移住したのは、山々に囲まれたチェコで育ち、アルプスが大好きなロベルトさんにとって、八ヶ岳や北アルプスなど、長野県の周囲にそびえる山々が故郷を思わせてくれる存在だったことも理由のひとつ。
さらに、ヨーロッパの中心にあることから”ヨーロッパの心臓”とも呼ばれるチェコは、内陸国で海がなく、ウィンタースポーツが盛んなことも長野県との共通点なのだそう。

店内の棚やカウンターはすべてご夫妻のDIY。チェコの田舎をイメージした木の温もりを感じる店内にならぶのは、ロベルトさんの家に代々伝わるレシピを元に手作りしたパンやお菓子の数々です。

大人になってからも、IT関係の仕事をするかたわら、日曜にはパンやお菓子を焼いていたというロベルトさん。
手作りしたパンをチェコ人の友人にプレゼントしたところ、「欲しい人がいるから、ぜひ売ってみたら?」と勧められ、マルシェに出店。そこから少しずつ幅を広げた結果、チェコの一流シェフにも認められ、大阪府で開催されている大阪・関西万博チェコ館のレストランに出品することに!
「たくさんのパンやお菓子を焼くためには、広い厨房が必要」と、作業場の広い店舗を求め、以前から好きだった長野県への移住を決めたそうです。
◆チェコの祖母直伝のパンを提供

ロベルトさんが覚えている祖母の味を再現するために、最も苦労したのは材料の調達。店内にならぶパンやお菓子は、日本で手に入る材料を使って試作を繰り返し、納得のできる味を引き出したものばかり。

自家製のライ麦酵母と小麦粉、ドイツ産のライ麦粉を使って焼き上げるチェコ伝統の「ライ麦パン」(ホール1,000円・ハーフ500円)。取材日は、クルミ入りの丸型と、キャラウェイシード入りの角型のライ麦パンがありました。※画像はクルミ入りの「ライ麦パン」

キャラウェイシード入りのライ麦パン。

チェコの代表的なロールパン「ロフリーク」(150円)。上には香ばしいポピーシードをトッピング。野菜やハムなどサンドしていただくのもおすすめです。

総菜パンは写真右手前「ソーセージロール」(300円)やベーコン入りの「ホウスカ」(150円)など。
11時過ぎにはライ麦パンやロールパンを使ったサンドイッチも登場し、ランチにもぴったりです。
◆チェコの伝統を感じるお菓子

チェコの家庭では、クリスマスの約1カ月前から家族そろってたくさんのクッキーを作るのが定番。写真の「ペルニーチュキ」(250円)はクリスマスクッキーらしいジンジャーブレッド。スパイスが香るふっくらと焼き上げた焼き菓子です。

毎年11月11日の”聖マルティンの日”に、祖母が焼いてくれたという「聖マルティンの三日月パイ」(200円)。サクサクのパイ生地にやさしい甘さのクルミペーストがベストマッチ。
ロベルトさんに曰く、聖マルティンは冬将軍、冬を告げる神様と言われ、「聖マルティンの三日月パイ」は冬の訪れを感じられるお菓子なのだそうです。

ほかにもチェコの伝統にちなんだ季節のお菓子を提供予定、どんなお菓子に出合えるのか楽しみですね。

ながーい見た目の「シュトゥルーデル」(1カット400円)は、すりおろしたリンゴやアーモンド、クルミ、レーズン、シナモンをぎっしりと詰め込んだチェコのアップルパイ。それぞれの素材が重なり合い、絶妙なハーモニーが楽しめます。

◆チェコの魅力や文化に触れられる店内

店内にはチェコの国旗のほかに、ヨゼフ・ラダの絵本、アイシングクッキーなど、チェコらしさを感じさせるさまざまなアイテムが置かれています。


今後は、棚を増設して、チェコ雑貨の販売をはじめる予定も。ますます期待が高まりますね。

県道197号沿い、「原郵便局」の目の前に位置する「Mikeš」。チェコのおいしいパンやお菓子との出合いはもちろん、チェコの文化や伝統に触れる入り口として訪れてみるのもおすすめです。
●住所
長野県諏訪郡原村5704-1
●電話
準備中
●営業時間
9:30~16:00
●定休日
月~水曜
※イベント出店等で変動あり、詳細はSNSや店舗前の掲示でお知らせ
●駐車場
約3台 ※譲り合って利用ください
●備考
支払い→PayPay利用可。カード・電子マネーは現在準備中
https://www.instagram.com/mikes_the_shop
掲載の情報は公開日現在のものです。最新の情報は施設・店舗・主催者にご確認ください。