飾りものではなく普段使いに。実用性のある美しさを備える「ガラス工房 橙(だいだい)」の『くるみガラス』。工房にはギャラリーとショップ、カフェも併設♪@長野県東御市

長野県・長和町の山間に工房を構える、戸津圭一郎さん。土と灰を使って器を作る陶芸作家です。
戸津さんは埼玉県出身。佐賀県で有田焼を学び、土ものを扱う窯元で知識や技術を身につけたあと、1998年に独立。長和町に家族が所有する別荘があり、そこを工房に改装して引っ越してきました。当初は地域の素材を使う発想はなかったようですが、さまざまな方法を試すうちに周囲の自然に目が向くようになり、庭木を灰にしたのがきっかけで、リンゴやブドウなど、美しい緑が広がるこの土地にあるものを作品に取り入れるようになったそうです。
工房の壁には、これまで作ったテストピースがずらりとならんでいます。粘土と化粧土、釉薬の組み合わせによって無限に広がる粉引きの表現。購入者の手元に届いたあと、料理の渋などが重なり経年変化が楽しめるのも土物の魅力です。季節ごとの個展も開かれているので、ぜひ足を運んでみてくださいね(公式HP参照)。



◆粘土・化粧土・釉薬の3層が織りなす
「粉引の器」の美しさ

器に使う粘土は岐阜県や佐賀県の専門店から、何種類かを取り寄せてブレンドしてから制作に使用。ベースの色によってできあがる器の発色も質感も変わるので、焼いてみないとわからないのが大変であり、面白さだそう。


ほかにも、冬に剪定された立科町や上田市のリンゴ、ブドウの枝を燃やして丁寧にアク抜きし、灰釉として使うことも。光の当たり方によって見える淡い緑色は、滋味深くやさしい色です。



粘土を捏ね、器を測るトンボを作り、灰を作って調合する。多くの工程を経てひとつの器ができあがります。「単純に作るのが好きなんだと思います。中毒みたいなものですね。工程の中ではろくろを回すのも好きですし、窯を開ける瞬間は楽しみと不安が入り混じっていつもドキドキします」と戸津さん。

赤土の粘土でできた素地に化粧土と釉薬をかけて仕上げる粉引きの器。作家の手跡がついたり化粧土や釉薬によって模様が浮き出たりと、粉引きは制作の過程が濃淡として見え、その美しさが器の景色として楽しめます。3層が織りなすやわらかな風合いと濃淡は、粉引きならではの魅力です。
なお、戸津さんの陶芸作品は、同工房以外でも購入することができますよ。
〈主な取り扱い店〉
・&Special(軽井沢町)
・Kibi craft(上田市)
・hanatoki(上田市)
・わざわざ(東御市)
・セラ真澄(諏訪市)
◆工房について



戸津さんの陶芸作品は、工房でも購入OK(要事前連絡)。長和町の自然に溶け込む山間の工房に併設されたギャラリー兼倉庫には、祖父の油絵、父の金属、そして戸津さん自身が制作した器類と、親子3世代の作品が集められています。
※長野Komachi2025年秋号に掲載された内容です。最新情報をご確認の上、ご利用ください。
●住所
長野県小県郡長和町学者村3-D-123
●電話
0268-68-2748
●備考
工房でも購入可能。訪れる際は要事前連絡。
●公式HP
https://gaku-tou.crayonsite.net/
https://www.instagram.com/keiichiro.totsu/
掲載の情報は公開日現在のものです。最新の情報は施設・店舗・主催者にご確認ください。
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