取材レポート
・コラム

飲食店と
ショップ

新店

イベント

観光・
おでかけ

NEWS

ビューティー
&ヘルス

子育て・
キッズ

家・LIFE

特集

ラーメン

TOP > 飲食店とショップ

TOP > 長野Komachi

「雄大な自然の中に咲く 白と赤の衝動」(白馬飯店/白馬村)塚田兼司の日々是口福

公開日:2025/07/09

信州ラーメン界のカリスマであり美食家としても名を馳せる塚田兼司が愛して止まない料理を毎号紹介。
今回はシェラリゾート白馬に移転してもなお、洗練した中国料理を提供し続ける老舗が登場します。

「麻婆豆腐 富成伍郎商店の絹豆腐×信州プレミアム牛肉」
ディナー(6,600円/1名)のスタンダードコースの一品として提供。※メニューは季節により変動

澄み渡る蒼の空、大地の恵みに満ちた新緑の木々達、そして雄々たる山々の影には残雪の白。白馬の
雄大な自然の中に寄り添い佇んでいるシェラリゾート白馬。その中に信州中華の未来のキーマンのひとりである阿部シェフが手掛ける白馬飯店がある。シェフが仕掛ける今昔の融合と自然体の中華の世界は、信州の素材に寄り添ったまさに白馬という背景を背骨に形成されたすばらしい信州中華だ。阿部シェフ曰く「自分の料理はその季節季節で料理内容がどんどん変わるため、特にスペシャリティを持たずにいるのが自分のスタイルなんです」。唯一スペシャリティと言うものを選ぶとするならば、先代から継承した50年の歴史を誇る白馬飯店の麻婆豆腐であるとの答えが。

今回紹介するその麻婆豆腐とは…。
主役を張るこだわりの豆腐は松本の富成伍郎商店の絹ごし豆腐である。やわらかな舌触りと大豆の甘さの中に感じる深いコク、旨味に満ちたそれはまさに純白のドレスを纏う姫のようだ。そこに鮮烈なる麻と辣の赤の世界が襲いかかるのが本来の麻婆豆腐であるのだが…白馬飯店の麻婆豆腐にはジェントルな紳士の気品を感じるのである。白胡麻油は鍋を回してすべてきり、必要以上の油は要らない。澄み切った清湯スープに豆板醤、熟成豆板醤の2種の豆板醤で必要以上の辛さも要らない、あくまで姫が主役である。そして中野市の丸井醤油の信州醤油に豆鼓、ニンニク、生姜、甜麺醤、砂糖、みりん、すべてが純白の姫をやさしく包み込み皿に盛り付けられ運ばれてくる。

――ダメだ!もう待ちきれない!

熱々のひと口目、大豆の無垢なる色気を感じる。追いかけるように麻と辣の爽快な辛味が旨味をまとい舌の上を滑っていく…。心地よい刺激と豆腐の甘さが口内で歓喜をあげるのだ。そのあとはもう止まることはなく、無我夢中の世界に引き込まれてゆくのだ。白と赤の協奏曲に酔いしれてレンゲのカチャカチャとした音が鳴り止み空になった器を見つめると脳内には口福の鐘が鳴り響くのであった。

豪快な鍋振りながら、香辛料の香りや素材を引き立てる繊細な味付けが魅力。信州産の厳選された食材が季節ごとにならぶので四季折々のメニューが楽しめる。

料理長の阿部さんが愛して止まないワインの数々。中国料理ながらもワインとのペアリングが楽しめるのも白馬飯店ならでは。

阿部シェフは中華の職人でありながら無類のワイン好きです!そんなシェフの作る中華はワインとの相性も抜群。四季折々の信州中華のコースと共に、ワインのペアリングを楽しんだらまた新しい中華の扉が開かれるはずです!


僕という人間が作っているからこそ体験できる
白馬村での中国料理を楽しんでもらいたい

白馬飯店・料理長/阿部 剛士
カナダやオーストラリアに移住しさまざまなレストランで料理人として勤務。
フランス料理店をはじめとする多彩な飲食業を経験し、2015年より白馬飯店の2代目料理長として腕を振るう。「料理人であるがいつまでも最強のサービスマンでありたい。今日も食べたけど明日も食べたくなるような優しく真っ直ぐな料理を作っていきたい」。


白馬飯店(はくばはんてん)
元オーベルジュだった開放的な店内で、本格的な中華料理を楽しめる。地元食材を積極的に取り入れた、麺類、ご飯物、一品料理が多彩にそろう。

Delicious×Komachiで店舗情報を見る
https://www.deli-koma.com/dk/shop/?clid=1023046


塚田兼司の日々是口福

長野Komachiにて連載中。
県内外に数多くの人気ラーメン店を展開する「ボンドオブハーツ」グループの代表。全国各地のおいしいものを食べ歩き、有名シェフや美食評論家との交流も深い。信州のおいしいを発掘・発見するべく、止まらない食欲をエネルギーに、食べ歩きの日々は続く…。

画像・文章の無断転載は固く禁じます。
掲載の情報は公開日現在のものです。最新の情報は施設・店舗・主催者にご確認ください。