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子どもを英語好きに育てたい!英語力の伸ばし方【キッズ&ベビー英語特集】~0歳から小学6年生~

公開日:2020/03/31

「いつから始めればいいの?」「どんな学習をさせてあげればいいの?」といった、パパママの疑問や不安を解消し、子どもがのびのびと力を伸ばす英語教育のカギが見つかります。

※2019年に長野県で子育て中のママにアンケートを実施

【INDEX】
①英語力の伸ばし方
②子どもの発達に合わせた学習法



「?」が「!」に変わる瞬間が
絶好の習得チャンスです

言葉の習得は耳から始まる

赤ちゃんは聴力がとても優れており、生まれたときから母親の声とそれ以外の人の声とを聞き分けることができます。「聞き分け」の能力がとても高いので、母語に関係なく発音された音の違いを聞き分けることができるのです。

たとえば、日本語では「ラ行」を英語で言う「R」と「L」に区別しないため、「レストラン(Restaurant)」の「レ」と「レモン(Lemon)」の「レ」を区別して発音することはありません。そのため、日本人の多くは英語のRとLの発音の区別に苦労しますが、赤ちゃんにはそれを区別できる聴力が備わっています。

しかし、生後6カ月頃には周囲の環境に合わせて耳が慣れていき、脳が「聞き分ける必要が無い」と判断した音=周囲で話されている言葉に使われない音を聞き分ける能力は衰えてしまいます。

英語圏のネイティブとまったく同じ英語環境を作ることは難しいですが、英語耳を育てるために英語の歌を流して一緒に歌うなど生の英語に触れられる時間を作ってあげると良いと思います。英語に触れられる環境づくりが英語耳を育てる第一歩です。「耳で聞いてその音が持つ意味を理解し、周囲の人たちの発話を真似ることで発音が出来るようになる」というプロセスは、どの言語でも一緒です。幼児期までの子どもの記憶はなかなか定着しないので、シャワーのように繰り返し繰り返し英語をインプットしてあげることが大切です。

また、子どもが言葉を覚える過程で、アウトプットできる環境があることと周囲の人との相互作用があることも重要です。たとえば、子どもがクマのイラストを見て「Bear!」と発したら、「Yes! This is a bear!」と反復してあげると良いでしょう。こうした繰り返しの声掛けは後々のボキャブラリー増加につながります。
逆を言うと、この相互作用が欠けてしまうと学習の効果は薄れてしまいます。DVD教材や英語教育の動画サイトといった映像教材は、ただ見せるだけではなく、一緒に見ながら「次はどうなるかな?」などと声をかけてあげると子どもの注意力は格段に増し、学習効果はより大きくなりますよ。

言葉の世界が広がる幼児期

幼児期になると、物語に興味を持ち始めるので読み聞かせが効果的な学習法のひとつになります。

ボキャブラリーが爆発的に増える時期なので絵本や歌、あそびを通じて多くの言葉に触れられる機会を作るとよいでしょう。

また、文字にも興味を持ち始める時期です。読みなれた絵本を読むときは指で文字を追いながら読んであげると、音と文字、さらにはその意味をリンクできるようになっていき、スムーズに学習を進める手助けになります。

近年話題なのが、英語圏の子ども達に英語の読み書きを教えるための指導法「フォニックス」です。英語のつづりと発音との結びつきを体系化した指導法で、正しい発音とリスニング力を身につけることが期待できます。フォニックスは、大人になってから学んでも効果的な学習法ですが、脳が柔軟で耳が良い幼児期までに習得した方が良いでしょう。

子どもが発する英語が間違っていても、正しい語順や発音などにこだわって間違いを指摘してしまうと苦痛を感じてしまうので注意が必要です。「?」(=疑問) が「!」(=納得) に変わる瞬間が絶好の習得チャンス。無理に矯正するのではなく本人が自分で気付くようにサポートしてあげましょう。

これは間違いを正す時だけでなく、インプットの点でも大切です。「何?」「どうして?」と興味の引く題材だと、学習意欲が高まりより一層効果的に学べます。

個性に合った学習を

言葉のアウトプットができるようになる時期には個人差があります。
「英語の学習をさせてもなにも効果が出ない!」と結果を焦らず、〝アウトプットができるようになるための準備段階〞と理解して、根気強くたくさんの言葉のシャワーを浴びることができる環境を作ってあげましょう。お母さんも一緒に英語を好きになって、お子さんが楽しんで英語を使うことを大切にしてください。

また、日本語でもそれぞれ得意不得意があるように、遊びを通じて英語に触れる方が学習しやすい子も文字から入った方が学習しやすい子もいます。お子さんの個性に合った学習法を一緒に模索してあげてほしいと思います。

英語はあくまでもコミュニケーションの道具です。聞き取りや発音といった音声の点で言えば幼少期から始めたほうが素晴らしい英語が身につくのは事実ですが、ある程度カタカナ英語だったとしても英語で自分の気持ちを表現し世界の人と対等に渡り合える力を持つことの方が大切だと私は思っています。

知識・技能に加えてそういった思考力や判断力、人間性を育成できるように学校教育も改革が進んでいます。大切なのは英語を楽しんで使える場を設定してあげることと継続して学習ができるようにサポートしてあげること。未来を担う子どもたちのためにできることから始めてほしいと思います。


教えてくれたのは….

富永 裕子先生。清泉女学院大学心理コミュニケーション学科英語コミュニケーションコース准教授。主な研究分野は第二言語習得、学習者要因、英語教育。英語教師、英会話講師を目指す大学生の指導をしています。

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※「Kids Komachi」(2019春号)に掲載された記事です

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